【刺 針】 2008年8月3日付
先日、本紙でも取り上げたが士別市の辻本功さんは、30年近くにわたり少年野球の指導に情熱を注いでいる。
一貫して現場で子どもたちを指導し、檄を飛ばす姿には頭が下がる思いだ。座骨神経痛の痛みをこらえながら毎日打撃投手をつとめ、日に200球以上は子どもたちを相手に投げているという。
ベテランのコーチが長年にわたり、指導の現場で汗を流してくれることは、他の指導者たちにとっても大きな支えと励みになるだろう。
さて、士別市内には多くのスポーツ少年団があり、小学生のときから子どもたちが希望するスポーツを楽しむことができる。
ただ最近は、少子化の影響でスポーツ少年団に加入する子どもたちの数が、かなり減ってきている。
その一方で、指導者が徐々に高齢化してきているのだそうだ。
ある市民いわく。「市内の団体で、運営や指導に活躍している人たちの顔ぶれは、なかなか変わらないですね」と。
団体の運営や指導という立場からするとベテランがいて、中堅、若手がそろっている体制が理想的だろう。
しかし、少子化の影響で子どもたちの数が減っていき、若い人たちがなかなか地元に残ることができない状況では、こうした「理想の体制」を整えるのは実に難しいこと。
子どもたちの指導に携わる人たちと数多く接してきているが、どんな競技においてもその人たちに私利私欲はなく、常に「子どもたちのために」と考えている。
そうした思いがベースにあるからこそ、指導に情熱を注ぎ、子どもたちと一緒になって汗を流せるのだと思っている。
そのことを、たくさんの若い指導者が受け継いでくれればと願いたい。
小学生のころ、地元の少年団で鍛えられた子どもたちが再び戻り、次の世代を指導する。そんな環境が整えられることに期待していきたいものだ。(功)