【刺 針】 2008年8月14日付
かつてジャングルジムといえば、住宅街の中にある都市公園の定番だった。公園に限らない。幼稚園や保育所、小学校など、まちのいたるところに存在していた。
子どもの頃に1度や2度、遊んだ人も多いだろう。春先や秋口に遊んで、その鉄の冷たい感触を記憶に残している人もいるかもしれない。
そのジャングルジム、士別市内の街区公園では、今や1ヵ所にしか設置されていないという。
市では安全性の問題や厳しい財政事情もあって、遊具の更新は進めておらず、老朽化しているものは撤去の方向で対応しているが、やがては市内からジャングルジムが消えていく日が訪れるかもしれない。
管理上の問題などもあるのだろうが、実際、子どもたちが公園で遊んでいる姿も確かに頻繁に見かけるようなことがなくなってきている。
これも少子化の影響なのかもしれぬが、子どもたちが訪れるのを待ち続けている公園の遊具がなんとなく寂しそうにしているのが、現状ではあるだろう。
利用がないままに朽ちていく施設は、確かに危険度も増す。その役割を終えて、引退していくのもいたしかたないところだ。
ジャングルジムだけではない。シーソーも公園からの撤去が続いている。これらを評して「絶滅危惧遊具」などと言う人もいるほどだ。
退屈になると、1人、公園に出かけて遊具で遊んでいると、どこからともなく近所の子どもたちがやってきて、楽しく遊びながら、社会性を身につけていく。
もはやそんな時代ではないかもしれぬが、公園から遊具が消えていく光景、こもれもまた時代が大きく変わってきている表情のひとつに思えてならない。(浩)