【刺 針】 2008年8月26日付
士別のような地方に住んでいると、公共事業の減少などによる企業活動の苦渋はうかがい知れるが、世の中全体の景気の後退については、なかなか実感しにくい。
先日、札幌から印刷資材関係の業界の営業マンが訪れ、実際に経済情勢はどうなのだという話になった。
もともとはここ1年、数ヵ月単位で上昇していく紙の価格からの話がきっかけだった。紙の価格の値上がりをなかなか転嫁できず、この業界は厳しさが増すばかり、ついついグチをこぼすことが多くなるみたいな内容である。
ところで札幌ではこの紙代の上昇で新聞の折り込みチラシの量(数)に影響は出ているのだろうか、どうなのだ、という話になって、営業マンは「紙の値上がりが顕著になった今年7月以降、目に見えるように減っている」と言うのである。
やはり経費の削減でチラシを使わないようにしているのかと聞き直すと、経費の削減ばかりが理由でもないというのである。
札幌でもマンションが売れなくなってきて、新規の不動産販売関連のチラシが減少しているというのだ。
紙の値上げによる商社の経費抑制、インターネットやフリーペーパーなどへの広告媒体への転換、さらには不特定多数を相手に効果のはっきりしない折り込みチラシに対する環境問題、資源保全絡みの自制もあるのかもしれない。
そんなことからチラシの減少は物の動きが鈍くなってきている証左ではないのか。経済が本当に減速しているのではないのか、ということになった。
世の中の経済の動きは、まだまだ不透明のままである。 (浩)