【刺 針】 2008年8月31日付
士別市教育委員会地域教育課主幹の漢幸雄さんが先日、上川管内自治会町内会連絡協議会で「地域コミュニティーの第一歩と公共ホール」と題して講演を行った。
漢さんは、サンライズホール建設時から担当職員として携わり、現在も自主企画事業をはじめアウトリーチ事業など、さまざまな事業を企画してきている。
サンライズホールは94年9月にオープン。図書室を除いたこれまでの利用者は、累計でおよそ65万人にもなる。
音楽、演劇、落語などの芸術鑑賞型の自主企画事業から、最近では市民の参加型事業、市内の学校を対象にしたアウトリーチ事業などを精力的にこなしてきている。
さて、公共ホールであるサンライズホールと、地域住民のコミュニティー組織である自治会に、どのような共通点があるのだろうか。
その答えは、漢さんが講演のなかで語っていた。
「例え一人芝居であっても、舞台は一人で作れるものではない。多くの人たちがかかわってこそ、一つの舞台をつくりあげることができるもの。複数の人たちが集まるときに欠かすことのできないのが、コミュニケーション。舞台作りに携わる人たちの関係がぎっくしゃくしていれば、それは見る人に伝わってしまう。このプロセスは自治会活動やイベントなどに置きかえても変 わることがない」と。
さらに「舞台芸術も地域の活動も、消化行事になってしまえば、目的の一部が欠落してしまう」と話していた。
地域のコミュニケーション。ひらたくいえば「近所づきあい」である。
最近は、その近所づきあいさえも希薄になってきているという。
ただ、この地域にはまだまだコミュニティーが十分に残っている。
日常生活のなかで、最も住民に身近なコミュニティー組織が自治会である。
その地域コミュニティーを舞台に例えるならば、地域で暮らす住民一人ひとりがキャストであり、スタッフである。その人たちが互いに支えあい、理解しあっていくことで、だれもが安心して楽しく暮らしていけることのできる、素晴らしい地域という「舞台」をづくりあげることができるのではないか。
よりよい舞台作りのための意識を、持ち続けたいものである。 (功)