【刺 針】 2008年9月11日付
サラリーマン川柳といえば、第一生命のコンクールが有名である。
たまたま帝国データ北海道版08年9月8日号に掲載されていた同コンクールの入選作品「エコバッグ 集まりすぎて ムダバッグ」などは、なかなか胸にぐさりときて、エコとかリサイクルを考えさせてくれる。
同コンクールは第21回を迎えているが、そのホームページを見ると、たとえば11位の「無料でも 家族間での 通話なし」などというのも、現代家族を揶揄
的に象徴している。
実際にはもっと進んでいて、有料でもいいから、夫婦や親子など家族間のコミュニケーションにメールのみでのやりとりで済ませるという家庭も出現しているとかで、なにやら世の中、ちゃぶ台を囲んで一時の家族の団らんを楽しむなんていうことは、もはや難しくなりつつあるのかな、などと思わないでもないのである。
ここまではサラリーマン川柳だが、以降はシルバー(高齢者)の出番である。
社団法人全国有料老人ホーム協会が募集していた「シルバー川柳」の入選作品がこのほど本社に送られてきた。その中のいくつかを紹介してみたい。
「足腰を鍛えりゃ徘徊おそれられ」とか「老人の記憶を試す特別便」など世の中の高齢者に対する視線への強烈な皮肉もあれば、「亡き妻と朝は分け合う健康茶」といった夫婦間の愛情を表現した渋い作品もある。
川柳ということもあるのだろう。サラリーマンもシルバーも、世の中に対するの社会風刺の一口が共通している。
こういった視点は、今やマスコミで流行っている「国民視線」という言葉があてはまるかもしれぬ。だがこの川柳という国民視線、少なくとも政治家が口にする国民視線よりは、はるかに現実を反映し、真実味を感じることは確かである。(浩)