【刺 針】 2008年9月28日付
「事故米」を使った食品のニュースが連日報じられている。
学校や病院の給食にまで、事故米が混入されたと思われる製品が出回り、その被害は全国に広がってきている。
こうした報道を見聞きしながら一抹の不安を抱いたら、士別市教育委員会の調査によって学校給食センターが提供している給食にも、事故米混入の可能性があるタマゴ製品が使われていたことが分かった。
士別市学校給食センターで使用した事故米混入の可能性があるタマゴ製品は、04年2月から07年4月までの延べ13回。1万3910食にもおよび、児童・生徒1人あたりにすると7回の「事故米製品」が使われたことになる。
給食を提供しているすべての学校に対して、急きょ調査を行ったところ、健康被害はないとの結果にひと安心だが、「子どもたちの給食にまで」と思うと実に腹立たしい。
近年、食品の偽装に関する事件が相次いでいる。雪印、不二家、石屋製菓といった名だたるメーカーをはじめ、ウナギ、比内鳥、フグなどの偽装もあった。今年1月には中国製冷凍ギョーザの農薬混入事件が発覚したばかりだ。食品に対する信頼というのは、どこに行ってしまったのだろう。
士別市学校給食センターでは、中国製食材の使用をまだひかえている。今回も、当分のあいだは米でんぷんを使った製品の使用をひかえていくという。
学校生活のなかで子どもたちが楽しみにしている給食だが、食材のバリエーションが日を追うごとに狭まってきており、学校給食にとって苦難の時代なのかも。
いま、本当の「食の安全・安心」を確保するには、食材から調味料まですべてを地元でまかなっていかなければならないのかもしれない。
食品の偽装などで被害を受けるのは、常に消費者である。
消費者一人ひとりが、すべての食品においてくまなく成分を分析し、安全性を確認するなどということは、とうていできることではない。食料政策のおおもとである国が、しっかりと対応しなければならいことなのだ。
食の安全性に疑心暗鬼となってしまいことも、ひとつの「食糧危機」ではないだろうか。 (功)