【市の出資3社の経営、堅調を維持】
 2008年6月5日付

 士別市が出資する農畜産加工株式会社、株式会社翠月、羊と雲の丘観光株式会社の株主総会が先月中に行われた。これらの第3セクターはいずれも、景気低迷のなかにあってここ数年は黒字経営を続けており、士別における地元農産物の付加価値向上や合宿の里、観光振興などで大きな役割を果たしてきている。

 農畜産加工は95年5月に、士別市の100%出資によって資本金1千万円で設立。

 地元農産物などを原料としてイモやタマゴ、キャベツなどの加工製品を製造している。
 昨年度は2億7596万円の売上となり、10万4千円の当期純利益を計上した。
 農畜産加工では、02年度に原料となるタマゴの価格が高騰したことで827万円の赤字となったが、それ以外については黒字経営が続いている。

 羊と雲の丘観光は、91年11月に資本金5千万円で設立。市の出資は2500万円。
 開業当時は赤字経営が続いたが、94年度に初めて黒字となり、96年度は再び130万円の赤字となったが、97年度以降は黒字経営が続いている。
 最近では開業費用を償却するなど、経営改善の取り組みが成果を上げてきている。
 翠月は97年3月に、資本金2千万円で設立し、そのうち市の出資は1千万円となっている。

 開業年度こそ赤字となったが、98年度からは黒字経営が続いており、昨年度については3万5千円ほどの黒字を計上した。
 士別市が出資し第3セクターで運営する3社は、いずれも景気の低迷や燃料費の高騰などで売上・利益とも減少してきているが、徹底した経費の節減などを図るなどして堅調な運営が行われている。
 その背景には、確立された販路や固定客の確保、独自企画の実施など、会社独自の経営努力もあるよう。

 農畜産加工は地元農産物の付加価値向上、羊と雲の丘観光は士別の観光拠点として、さらに翠月は合宿の里づくりとして、それぞれが地域の産業を担う中心施設としての役割を果たしてきている。

 また、農畜産加工では正職員、臨時職員、さらにパート職員を含め36人(3月末現在)を雇用。
 羊と雲の丘観光では26人(5月末現在)、翠月では28人(5月末現在)を雇用するなど、地域の雇用促進という点でも重要な役割を担っている。

 一方で経済情勢や原材料費・燃料等の高騰など、今後の経営環境はさらに厳しさを増すなどの課題もあり、3社の経営はこれからが正念場を迎えていきそうだ。