【クマゲラの営巣樹を標本展示】
2008年6月14日付
士別市朝日町の岩尾内湖白樺キャンプ場付近で昨年春、国の天然記念物であるクマゲラが営巣したいた。その後に巣は放棄されたが、巣を作っていた木がかなりの老木で倒れる危険性があるため、市は12日にその木を伐採。クマゲラが巣を作っていた部分を標本として保存することにし、朝日町の郷土資料館「まなべーる」に展示することになった。
クマゲラは道内に生息しているが、その数は少なく絶滅のおそれがある国の天然記念物。
朝日町岩尾内湖の白樺キャンプ場付近で昨年4月、つがいのクマゲラがハンノキに穴を開けて巣を作っていた。
このハンノキは直径約50センチ、高さ約15メートルの老木で、地上から5メートルほどの付近に営巣した。
クマゲラのつがいは6月初旬ごろまでこの巣で暮らしていたが、その後は姿を見せなくなり巣を放棄してしまった。
クマゲラの営巣から観察を続けてきた朝日町の坂本勝己さん(64)は「繁殖に失敗したため巣を放棄してしまったのでは。抱卵の様子を見えていると、どこかぎこちなく若い夫婦だったように思える」と話している。
クマゲラが巣を作ったハンノキはキャンプ場付近の管理道路沿いにあり、道路側に倒木のおそれがあったことから、朝日総合支所経済建設課は、この木に再度クマゲラが訪れた様子がないことを確認。安全確保のため12日に伐採した。
ただ、クマゲラが巣を作っていた木の実物は貴重ということで、巣の上下を含め160センチほどを残し、それを縦に切って巣の内部が分かるようにして、郷土資料館まなべーるに展示することになった。
木の表面に開けた穴は縦15センチ、横10センチのだ円形で、穴の深さは天井部分に7・5センチ、下部分が45センチで、巣の全長は63センチにもおよぶおおきなもの。
木を縦割りにしているため、クマゲラの巣の入口から内部までがしっかりと確認できるようになっている。
こうしたクマゲラの巣の標本は、市内にはこれまでなかったことから、貴重な資料となりそうだ。
この木は坂本さんが一部加工を施し、間もなくまなべーるに展示し、多くの人たちに見てもらうことにしている。