| 士別市内でトレッキング〔山麓(さんろく)歩き〕を愛好する仲間たちの山行記を連載します。市内を含め、この近郊には人間がいまだ足を踏み込んだことのない未踏地もあり、自然の魅力がいっぱいです。そんな自然の再発見を楽しめれば、と愛好者たちは今日もスノーシューズを雪跡に残して、前進しています。連載は随時です。 | |
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道北日報 |
乙部山 ― 1 士別で一番高い山 |
「士別で一番高い山は」と尋ねると、ほとんどの人が首を傾げる。「士風山」の名をあげる人も多いが、これは旧士別町の最高峰。正解の「乙部山」と答える人はおそらく100人に一人くらいであろう。よほどの山好きか地理の得意な人であり、最高峰ながらこれほど知名度がないのも不思議である。 一般的に好きな山はと聞けば、富士山のような容姿秀麗な山、槍や穂高のような天を衝く峻険な山、また、大雪山のような堂々とした大きな山などがあげられるが、「乙部山」には残念ながらこのいずれの徴候すら見られない。 羊飼いの家から南東の方向を望むと大和牧場を山麓にもつなだらかな山陵が見られるがその最高地点が「乙部山」で標高837m。「おつぺやま」と称し、南はタケノコ狩で有名な笹の平を経て塩狩峠につながる。 登山道も無く無雪期に登ることは難しく、厳寒の中、山スキー、スノーシューで挑むことにした。 まだ正月飾りの取れない休日、市役所前に集合したのは男性4名、女性4名の8 名と我家の愛犬一匹。早速、大和牧場に向かう。大英地区への峠の登り口(標高343m)に車を置き、K隊員の先導で牧草地に入り、銀川の澤地を右手に望みながら積雪がなく凍土と化した吹きさらしの草地をひたすら進む。歩き始めて40分、標高差130mを登りきった所から尾根に取りつく。ここからは雪がぐっと深まり、時折、膝まで埋まるが、しばらくはなだらかなトドマツ、ミズナラなどの静寂な混交林の中を徐々に高度を稼ぐ。 文責〈STC/タモツ〉 写真Kita (写真上=ちょっと一休み : 写真下=樹林帯を行く) |