2008年
道北日報
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ヘリコバクターピロリって? その1
                
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士別市立病院 内視鏡センター内視鏡技師 佐藤貴幸さん

 ここ数年新聞・テレビ等で話題となっている、ヘリコバクターピロリ菌(ピロリ菌)について2回に分けてご紹介します。

 ヘリコバクターピロリ菌とは、らせん状(ヘリコ)の細菌(バクター)で、胃の出口付近の幽門部(ピロリ)に住み着くため、この名前が付けられました。
 1983年にオーストラリアで発見された菌で、医学においてはまだ歴史の浅いものです。

 ピロリ菌が病気の原因になるという確証をするために、ある研究者たちはピロリ菌を自ら飲む「自飲実験」を行いました。研究者らの体を犠牲に実験したおかげで、ピロリ菌が急性胃炎を発症し、慢性胃炎に移行することが解明されました。近年では、北海道大学が全国の中心となり研究が進められているところです。

 ピロリ菌は胃の中に定着している菌で、胃・十二指腸疾患に起因するといわれています。従前は世界中のほとんどの人が菌を保有していたと言われていますが、現在は世界人口の40〜50%程度に減少しました。日本の統計では若い世代で20%台の感染率と言われています。

 しかし、40歳以上になると70%以上の方が、菌を高率に保有していると言われているのです。これは、戦後急速に進んだ衛生環境の変化が背景にあると考えられています。

 ピロリ菌のはっきりとした感染経路は不明ですが、口から口、便から口への感染が想定されています。菌をもっている親との小児期の接触(離乳食の口移し等)や、糞便に汚染された水・食品を介した感染も考えられます。また、ひと昔前の例では胃内視鏡検査を受けた際、洗浄・消毒が不十分であったために内視鏡を介して感染していたとも言われています。

次回は検査・治療方法について触れてみたいと思います。