ヘリコバクターピロリって?(検査編)
その3
-18-
士別市立病院 臨床検査技師 高橋光一さん
ピロリ菌を検出する検査をいくつか紹介します。培養検査、尿素呼気試験、抗体検査がおもなものです。
培養検査は内視鏡で胃の組織を直接採取してピロリ菌を培養し、その存在が確認されれば、ピロリ菌感染が証明されます。
この検査は培養に時間がかかるため、結果判定には2週間程度を要しますが、除菌薬剤の効きめを判定(薬剤感受性試験)出来ることがメリットです。
近年、薬が効かない菌(耐性菌)が問題となっております。適切な薬剤の選択で、ピロリ菌除菌を最短で成功させることが重要です。
尿素呼気試験はおもにピロリ菌の除菌判定に実施され、内視鏡検査ができない患者の方にも利用されます。
約30分程度の簡便な検査ですが、信頼性のある検査法として世界的に使用されています。検査薬服用前後の息を採取して測定比較します。
ピロリ菌が強酸な胃の環境で生きていけるのは、胃粘膜中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、弱アルカリ性のアンモニアのバリアを形成し、強酸から自身を守る機能を持っているからです。このピロリ菌の持つ機能を応用した検査が尿素呼気試験です。
除菌判定の検査は、服薬後4〜8週間以降に行います。これは偽陰性(薬の影響で実は死滅していなかった)を防ぐためです。「なるべく早く除菌の結果を知りたい」と思っても、ここは正確な診断のためぐっと我慢が必要です。
抗体検査は尿・血液を検査材料として使います。検査時間も短く、他の検査と併用できる尿・血液を使うことができ簡便ですが、抗体(感染後体内で形成される物質)検査のため、ピロリ菌が死滅した後も抗体価が持続するため、除菌判定や除菌したことのある方には適しません。
ピロリ菌感染が気になる方は、人間ドック等の健診で抗体検査を受けてみることをお勧めします。
|