【刺 針】 2012年1月1日付

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 さて年の瀬は思わぬ大雪に見舞われ、あらためてこの地が寒冷豪雪地帯であることを思い知らされました。
 むしろ、あれだけの大量の雪が降っても市民生活には大きな影響を及ぼさない―除雪に追われたり路幅が狭く視界も不良といった不便はあったものの―ことに驚かされてしまうほどでした。
 雪がいつになく多いとあって、市街地の市道などの除雪そのものは時間帯の遅延はあったでしょうが、生活路線が寸断されるようなこともなかったかと思います。
 まさにこのまちで支障ない冬の生活基盤を築いていこうと思えば、まずは目の前の雪を退けることから始まる。そんな冬の日常を再認識させられた年末でもありました。
 思えば昭和20年代、30年代、市街地大通では国道と歩道との間に、それこそ軒下にまでつきそうな雪の壁が築かれていました。その雪と家屋との間の細い道が生活道でもあったわけです。
 今と比べると隔世の感がありますが、今日、過酷な冬の生活を、難なく乗り越えていくことができるようになったのも、半世紀の間にもたらされたわが国が経済的に豊かになった、その証左に他ならないと思います。
 その国の力が最近ではどうにも危うくなりつつあるよう思えてなりません。
 未曽有の大震災に機敏に対応できない国家機構の危機管理能力の低下や国家財政から始まって、社会保障、格差、子育てなどなど将来がどのようになっていくかをシュミレーションできない政治家たちの想像力の欠如、そしてその場しのぎの思いつき施策の数々……。
 またいつの日か、目の前に雪の壁が築かれる日が来るやかもしれません。その時、私たちにこの雪壁を取り除く力が残っているでしょうか。
 いや、やはり蓄えておかなければなりません。そのために今何をなすべきかを考え、実行に移していかなければ、未来は視界不良のままです。
 未来の子どもたちに先の見えない闇をもたらしてはいけないと思います。その闇を明るく照らしておける光源を作っておくのことが、今の私たちの使命なのではと思います。
 そのためには何をなすべきなのか。そのことを考え、実行の手立てを探る1年にしていきたいと思います。(浩)