【刺 針】 2008年3月2日付
出生率の低下に歯止めをかけるため、政府は「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議を設け少子化対策重点戦略を策定してきたが、それが昨年12月に決定した。
少子化による人口の減少は、特に若い労働力の減少と消費の低下につながり、経済への影響が懸念されるところだ。さらに高齢化が進むことによって社会保障費は増大し、それが国民の負担増にもなっていく。
国としても、この現状を真剣に受けとめ、その対策を講じていかなければならい状況になっているということであろう。
その検討会議が決定した重点戦略は、女性が社会で活躍する場が多くなってきているが、長時間労働や休日の取得が難しいなど、結婚や出産の願望を持っていても社会的要因がそれらを阻害しているとした。そこで、仕事と子育てが両立できる「仕事との生活の調和」と、それに必要な子育て支援策の再構築が必要としている。
つまり、子育ての社会的役割やその負担も求めているものだ。
こうした社会の変化は、士別市のような地方都市にも少なからず影響をおよぼしている。一時保育が定員を上回るような需要があることや、子育て支援センターに集まる親子が急速に増えているなど、保育に対する市民ニーズも変化してきているのだそうだ。
士別市では、子育て環境整備の指針となる次世代育成支援行動計画を策定しており、それに沿った施策の展開や施設整備などを行っているのだが、少子化に対する国の考え方や市民ニーズは、計画を上回るような速度で変化してきているという。
市では4月から検討委員会を立ち上げ、これからのあるべき子育て環境の方向性について検討することにしている。
検討委員会には、子育て中の保護者らも加わって、「どんなサービスが必要なのか」について意見や要望をとりまとめていく。
子育てに関する各種の施策や施設整備、さらには防犯体制までも含めると、この地域は他に劣ることのない子育て環境が整っている。
ただ、社会が大きく変化してきているように、地域としてもその変化に対応していくことが大切だろう。
安心して子どもを産み育てていくことのできる環境。そのことが、この地域の大きな魅力や特色になっていけばと願っている。 (功)