【刺 針】 2008年3月7日付

 先日、テレビのニュース番組で、子どもたちの朝食に関した特集を行っていた。
 関東地方の小学校を対象に朝食の実態を調べあげ、その分析について放送していたが、その内容に少々驚かされた。

 全体的にパン食が増えてきていることは理解できるのだが、「子どもが好きだから」「手間がかかるから」などの理由で、ポテトチップスやロールケーキ、コンビニのおにぎりなどが朝の食卓にあがっているのだという。
 朝食を抜くと、子どもたちの心身の成長に悪影響をおよぼすことは、よく知られているが、全国的に朝食をとらない子どもたちが増えているのだそうだ。
 士別市教委は一昨年、市内の児童・生徒を対象にスポーツ意識調査を実施。その質問項目に朝食の摂取を設けたが、約8割が「毎日食べている」としたものの、8%ほどが「ほとんど食べない「食べない」と回答していたのが目についた。

 朝食をとらない子どもたちが増えてきたり、朝食そのものが偏ってきていることから、「朝の給食」を求める声も徐々に出てきている。実際に、それを実施している学校もある。
 はたして、これでいいのだろうか。

 1日に3度の適正な栄養補給は、人の成長や健康維持のためには必要なこと。
 ただ、朝食までを給食に求めてしまうのは、本来ならばそれぞれの家庭で取るべき食事の不足分≠、給食に委ねてしまうように思えてならない。
 ほしいものはいくらでも食べることのできる飽食時代。だからこそ、「食育」の大切さが強く求められている。食育基本法も一昨年6月に成立した。

 食料の安全・安心は当然のことながら、その食べ方、与え方もしっかりと考えていかなければならないことである。

 学校給食法が制定されすでに50年以上が経過した。戦後の食糧難や貧困対策として始まったが、いまではその役割も大きく変わってきている。
 しかし、いくら時代が移り変わろうとも、子どもたちの朝食はそれぞれ家庭の責任においてとるべきものだと思っている。

 本当に食育が必要なのは子どもたちだけでなく、われわれ大人なのかもしれない。 (功)