【刺 針】 2008年3月11日付

 子どもたちも含めて、士別への視野を広めてもらいたいとしている。
 今、子どもたちに農村を理解してもらおうという気運が深まっている。

 総務省、文部科学省、農林水産省が連携して「子ども農山漁村交流プロジェクトの推進について〜120万人・自然の中での体験活動の推進〜」という新規事業を打ち出した。小学校における農山漁村での長期宿泊体験活動(1週間)を推進することになっている。

 3省がいっしょになって事業を展開しようなどというのは、国の施策としてはあまり例がない。期待感も強まる。

 まずは12年までの5年間で受け入れ地域を全国500ヵ所に拡大する計画である。

 こういった動きを受けて、全国農業協同組合中央会(JA全中)は昨年12月に交流プロジェクトを推進していくための全国協議会を発足させた。全農や共済連などJAグループが農村側でも子どもの体験活動の受け入れ体制を整備していこうというものだ。

 食と人々との暮らし、命とのかかわりは、世界的な視野で見ると農産物の用途や需要の変化、さらにはその安全性などを鑑みると、ますます重要な課題である。長い目で見れば、これらの問題は、その国々の存亡にかかわってこないとも限らない。

 農業が国を成していくための根幹であることを、今や都市、農村を問わず、子どもたちに理解してもらうことを怠るべきではないだろう。
 交流プロジェクトの推進がかけ声で終わらぬ実効力のともなう事業にしてほしい。

 未来の子どもたちが夢や希望を持ち、健やかに生きていくことができるためにも、今の私たちが何を伝え、何を残せるのか、真剣に考えなければならない時が迫っている。

 人と食とのかかわりもそのひとつだ。悠長に構えてはいられる余裕などないはずである。(浩)