【刺 針】 2008年3月30日付

 先日、本紙でも取り上げたが、市内での物価が上昇傾向にある。
 士別市が、消費者協会に委託して毎月実施している小売物価調査では、昨年4月から今年3月まで1年間の平均価格で、前年の平均価格を上回ったのは、55ある調査品目のうち実に36品目にも達している。

 物価が上昇し始めたのは、昨年秋ごろから。

 ティッシュペーパーやシャンプーなどの日用品が冬ごろから値上がりし、年が明けてからは一気に他の品目も上昇の傾向となってきた。

 今回の物価上昇は、原油価格の高騰と世界的な小麦の不作による価格の上昇、さらにはバイオ燃料増産によって穀物価格が上がってきていることなどが、生産・製造経費や輸送コストに影響をおよぼし、それが日用品をはじめ加工食品、そして野菜などの価格にもはね返ってきている。
 物価が上がることによって、給食費や電気料金も引き上げられるようた。

 こうしたことが、長らく「安売り」に慣れてきた消費者にとっては、ボクシングで言う「ボディーブロー」のようにじわりと家計の負担となってきている。

 さらにこんな声もある。ある女性が「外国産の野菜を避け、国産の野菜にすると価格は2倍以上にも。だけども、安全性を考えると国産を選んでしまう。出費がかさみます」と嘆いていたのを聞いたことがある。

 家計を預かる人たちにとっては、財布のヒモをいま以上にぐっときつく締めなければならない状況になっているのだろう。
 この地域は、いまだ景気の低迷に苦しんでいる。

 物価のように、景気も上昇していけばいいのだが、なかなかその糸口さえ見つからない状態だ。
 地元商店街にとっては、「消費の流出」という大きな課題を抱えているうえに、物価上昇でさらに消費が鈍っていくことになれば、その影響を直接的に受けてしまうことが懸念される。

 春の訪れとともに、消費の活性化から景気の回復を期待したかったのだが、こちらのほうはどうも春の訪れがかなり遅くなりそうな気配である。 (功)