【刺 針】 2008年4月4日付
国は母子家庭の自立支援策として従来の経済的支援から、生活支援、就業支援、教育費の確保、そして経済的支援の4本柱で取り組んでいくことにしている。そのなかでも、就業支援については各種の制度を設けるなどして力点を置いている。
士別市でも4月から、母子家庭の就業を支援する二つの事業を実施する。一つは国の制度を活用しての「母子家庭自立支援教育訓練給付金事業」。もう一つは「母子家庭就業支援モデル事業」で、就業に必要な教育訓練の受講に対する助成と、就業のため民間団体の子育てサポート等のサービスを利用した場合の利用料助成などを行うものだ。
ある調査機関によると全国母子家庭数は98年度で95万4900世帯だったのが、03年度には122万5400世帯にまで増えている。
母子家庭における保護者の多くは、比較的若い段階で家庭に入っているため就業経験が短く、資格などを有していないことや乳幼児を抱えていることで就労時間に制限があるなどが、大きな課題となっている。
士別市が昨年度、児童扶養手当を受給している母子家庭を対象に実施したアンケートでは、8割以上の保護者が仕事に就いているものの、その7割近くが低賃金の臨時職員やパートとなっている。
また、05年度における母子家庭の年間所得は全国平均で213万円だが、今回のアンケートではこれを満たす回答は2割弱。およそ7割が150万円以下の世帯となっているのが現状。
アンケートに答えた9割の母子家庭が、現在の雇用形態や収入に不満を持っており、安定した雇用、収入増加を望んでいる。
こうした実態をみると、母子家庭に対する早急な就業環境の整備というのはうなずける。
われわれが暮らす地域のなかで、格差を生みだすことがないような細かな施策が、これからはより大事になっていくのではと感じている。 (功)