【刺 針】 2008年4月22日付

 大阪府の橋下知事が先日、市町村長との意見交換会席上、府下の市町村への補助金削減問題で、各市長から総反撃を受け、思わず涙を流してお願いする事態になってしまったことは、マスコミなどで報じられ、読書諸子もご存じかと思う。

 橋下知事直轄の改革プロジェクトチームがまとめた財政再建プログラム試案では、廃止される府内市町村への支援事業が平成20、21年度で47事業。規模縮小事業も含めると削減効果は計約145億円に達する見込みだという。ともかく金額の大小を問わず、橋下知事は財政削減に向けて、大ナタを振るおうというわけである。
 この他、マスコミにはあまり報じられないが、橋下知事はたとえばこのようなものの補助金も削減する意向を示している。

 商工会議所や小規模事業所の相談業務などを行う経営指導員に対する補助金や大阪センチュリー交響楽団(大阪府豊中市)の補助金カットなどもある。
 もちろんこれらは今後の論議の中で決まっていくことなのだろうが、福祉や教育、文化などの公共施設の存続も含めて、そのあまりに大胆な削減方針には正直、戸惑いをみせる府民の様子もテレビなどで映し出されている。
 通常、自治体の首長は次期選挙戦などもにらめば、多方面の顔色をうかがって、なかなかここまではっきりと補助金や施設などの削減を打ち出すことは難しい。

 若くて、しかも民間出身、熱意も人一倍の知事だからここま主張できるということなのだろうが、「言うや易し行いは難し」となりかねない不安もないわけではない。
 だがここまで橋下知事が突き動かさざるを得ない要因があるはずである。
 やはり大阪府の財政が瀕死の水際まで迫っているのだろうかという疑念である。

 このことは大阪府だけの問題ではない。その赤字財政では全国の都道府県でワースト3を争う北海道とて同様である。大阪府の動向は、他人事ではないのである。(浩)