【ふるさと財団:地域再生マネージャーが地域診断】
 2010年2月18日付

 剣淵町で14日から財団法人地域総合整備財団「ふるさと財団」による地域再生人材相談事業が行われ、16日には地域再生マネージャーによる診断結果が報告された。診断では特産品開発や観光振興について「なんでもあるが、これというものがない」「集客施設はあるが収益施設が少ない」など指摘されていた。町では今後財団の事業を活用した新たなまちづくりに取り組んでいきたいとしている。

 財団法人地域総合整備財団(通称ふるさと財団)は、活力と魅力ある地域づくりの推進を目的に地方公共団体や民間事業などへの補助やアドバイザーの派遣を行うなどの活動を行っている。

 剣淵町は今後の地域活性化や観光振興を図るため、ふるさと財団の「地域再生人材相談事業」を活用、地域再生のノウハウを持った地域再生マネージャーによる地域診断が行われた。

 剣淵町には14日からアグリテックの中田浩康さんとフードコンサルティングなどを務める野口直樹さんの2人の地域再生マネージャーが視察に訪れた。
 2氏は絵本の館や道の駅、レークサイド桜岡、アルパカ牧場などの町内施設を視察したほか、15日には地元の農商工関係者らとの意見交換会も行った。
 16日には2日間の視察の診断結果報告会が開かれた。

 はじめに中田地域再生マネージャーが「今後過疎化少子高齢化で剣淵町の人口減少は進み、基幹産業である農業が衰退する可能性もある。新しい産業や観光振興によるまちおこしが必要」と話し、現地視察で感じた良い点や改善すべき点などについて説明した。

 特産品開発について剣淵町は「品質の良い農産物がたくさんあるが、これというものがない」「多くの特産品があるが事業者間での情報共有や協力体制が構築されていない。まとまりに欠ける」などの問題点や課題を述べた。
 その上で課題解決への取り組みとして、「一番自慢できるものを探す」誰が「その商品を欲しがるか、顧客視点で考える」などのアドバイスを行った。

 観光振興については、「絵本の里」としての長い蓄積が住民にブランドイメージとして定着していることや、温泉、パークゴルフ場、キャンプ場などの一定水準以上の観光施設が存在し、昨年オープンしたアルパカ牧場も集客効果を期待できるとした。

 その半面「絵本の里のイメージがほかの観光施設やまちづくり全体に共有されていない」「各観光施設の周遊コースがない」「集客施設はあるが、収益施設が少ない」などの点を指摘した。

 問題解決への取り組みとしては、「ブランドイメージをこだわりを持って確立していくこと。絵本に象徴されるような、文化的な時間をゆったりと過ごせるような観光へ」として、農業体験や自然観光などの滞在型観光についての提案も行った。

 中田地域再生マネージャーは「みなさんがこのまちをどうしたいのかが大切。何でもある中ではぼんやりしてしまうことも多く、輪郭づくりが必要」と話していた。
 参加者も「指摘はまったくその通りと感じた。これまで以上の農商工連携の必要性を感じた」「意識を変えるだけで前に進んでいけることもあるだろう」などと感想を話していた。

 佐々木智雄町長は「魅力と活力のあるまちづくりを刺激的な方向に進めていきたい」としており、今後ふるさと財団の地域再生環境整備事業などを活用し、地域再生マネージャーなど外部の専門家を活用し、新しいまちづくりを進めていきたいとしている。