【家族経営協定:締結農家100戸超す】
 2010年2月25日付

 農業経営における家族間の働きを正当に評価し合う家族経営協定の締結が、士別市内で100戸を超えた。96年に最初の協定が締結されて以来、関係機関でプロジェクトを立ち上げるなどしてその推進を図ってきた。農家戸数全体からすると家族経営協定を結ぶ農家の割合はまだ低いものの、士別市農業委員会では協定締結が100戸を超えたことについて「啓発の成果が表れてきている」としている。

 家族経営協定とは、農業経営においてそれぞれが意欲と将来の夢を持ちながら、農業に携わる家族が経営に参画できること目指して、家族が話し合いを行いながら経営方針や家族間の役割分担などを決めるもの。
 国は96年に家族経営協定を結べば女性も農業者年金に加入できる制度を実施。

 この制度の実施によって士別市内でも96年に最初の家族経営協定が結ばれて以来、農業委員会が中心となって啓発活動を行ってきた。

 06年度には女性農業委員と農業改良普及センター士別支所、農業委員会担当者が家族経営協定の推進について話し合いを行い、その翌年度には市と農協、農業委員会、普及センター士別支所の実務担当者で推進プロジェクトを立ち上げ研修会や実践学習会を行うなどして普及活動を展開。
 この間06年12月に、普及推進の立場があるとして、すべての農業委員が家族経営協定を結んでいる。
 そうした活動が実を結び、今月に入ってから家族経営協定の締結農家が100戸を超えた。

 現在は102戸の農家が家族経営協定を結んでいるが、このうち69戸は本格的な啓蒙活動を行ってきた06年度以降の締結となっている。
 23日には中士別町の農家でも協定の締結が行われ、地区の農業委員がそれに立ち会った。

 家族経営協定はそれぞれの農家で内容が異なるものの、給与や経営に関することや労働時間、休日などを盛り込むケースが多い。
 士別市内の農家の大半が家族経営によるもの。

 それだけに農業委員会では「農業に携わる家族がこうした協定を結ぶことにより、家族全員の経営参画を促し、後継者自立のための支援や女性農業者の地位確立などにつながっていく」としている。

 家族経営協定を結んでいる農家は市内全農家の13%ほどだが、上川管内でも多いほう。

 推進プロジェクトでは、今後も学習会などを行いながら啓発活動につとめ、農業者の理解を求めていきたいとしている。