【住民参加型:満員の笑いと涙誘う】
 2008年3月18日付

 士別市のあさひサンライズホールで16日、住民参加演劇「春日ノ原駅のこと」の公演が行われた。今年で5回目となるホールの自主企画事業「芝居で遊びましょ♪」には市内などから約50人のキャスト、スタッフが参加、役者の熱演で満員の観客の笑いと涙を誘った。

 サンライズホールの自主企画事業である「芝居で遊びましょ」は今年で5年目を迎え、士別市内のほか、和寒、剣淵、名寄、札幌から、キャスト・スタッフ約50人が参加した。
 札幌の劇団イナダ組を主宰しているイナダさんを演出・脚本に迎えて行われた。

 イナダさんはホールで行った05年の「花の嵐団九郎一座」、06年の「何もしない冬」でも演出をしている。
 上演した「春日ノ原駅のこと」は、廃線となった駅舎を改装した食堂が舞台となっており、元駅長の老人やその家族、町の住人などが出演。
 元駅長の老人が妻の病気がきっかけで徐々に認知症となり、昔の思い出と現実の世界が交錯していくというストーリーを、笑いなども交えながら演じていた。

 舞台装置にも工夫がされ、今まで食堂だった舞台が昔の駅舎へと転換していくシーンもあり、観客を魅了していた。
 認知症や両親の介護などというテーマを描いた今作品は多くの観客の共感を得て、ラストシーンでは涙ぐむ人たちも多かった。

 認知症となっていく元駅長の老人を演じた名寄市の田渕浩義さんは、「難しいテーマで芝居づくりは大変だったが、全力を出し切ることができた。充実感のある豪華な大人の遊びをさせてもらった」と公演の感想を話していた。

 サンライズホールの西條和則館長も「今年もスタッフ、キャストのみんなで良い芝居ができた。満員の観客に感動を伝えることができたことをうれしく思う」と話していた。

 芝居の参加者らは公演の成功を喜び合い、「また来年もやりたい」と笑顔を見せていた。