【木質バイオ:道内初の協同組合が発足】
 2010年4月10日付

 間伐などで発生する林地残材をバイオマス燃料として活用していくことを目的に、このほど北海道木質バイオ開発事業協同組合(中嶋陽三理事長)が発足した。組合には士別市内5社の木材生産業者も参加している。今後は国有林での林地残材をチップ化して木質バイオマス燃料の供給を行っていくが、事業が軌道に乗っていくことで市内での雇用拡大など経済的効果も期待できるだけに、協同組合の取り組みに注目が集まっている。

 林地残材とは、間伐などで林地に切り捨てられた材や枝葉のこと。
 これを放置しておくと野ネズミの発生を招いたり、山間部での豪雨の際には林地残材が流れだし二次災害につながる恐れがあるとされている。
 全国の山林には2千万立方メートルもの林地残材があるといわれている。

 全国的には、この林地残材を木質バイオマス燃料として活用する動きが出始めてきている。
 国でも温室効果ガス削減に向けて、国有林の林地残材を木質バイオマス燃料として活用する方針を打ち出している。

 ただ、大量に発生する林地残材を木質バイオマス燃料として活用するには、それを燃料とする大型バイオマスボイラーなどを使用する企業等の受け皿がなければ活用策も前進できないといった課題がある。

 こうした動きをうけて士別をはじめ旭川、南富良野、中頓別、音威子府など道北各地の木材生産業者10社は、国有林の林地残材を木質バイオマス燃料として活用していくため協同組合発足に向けた準備を進め、このほど北海道木質バイオマス開発事業協同組合を設立した。
 協同組合は3月2日に認可を得て3月16日に登記を完了させている。

 この組合には士別市内の5社が参加しており、事務所も士別地区林産協同組合内に置いている。
 林地残材の木質バイオマス燃料活用を目的とした協同組合の設立は道内で初めてとなり、「こうした規模の組合は全国でもあまり例がないのでは」(協同組合)という。
 課題である木質バイオマス燃料の供給先についても、旭川市内に工場を有している製紙会社に供給することも決まっている。

 協同組合を構成する各業者が国有林の林地残材を落札すると、新たに導入する移動式破砕機を使い現場で林地残材をチップ化する効率的な処理方法を採用。

 事業が軌道に乗れば、年間でおよそ14万立方bもの林地残材の処理・供給が可能になるという。