【天候不順の影響、農作業や生育にも】
 2010年5月21日付

 士別地方は春先からの低温、日照不足などの天候不順が目立っていた。それに伴って、農作業や農作物の生育に遅れが出てきている。例年ならばすでにピークを迎えているアスパラの地方発送は、今月末ごろになる見込み。また春まき小麦はは種の遅れから減収が懸念されているなど、農作業・生育の遅れが各方面に出てきている。

 士別地方では例年20日ごろから田植えの作業が始まる。
 上士別町の阿達敏治さん(45)のところでは18日から田植えを行っている。

 田植えの時期としてはほぼ例年並みとのことだが「今春は雪解けが遅かったうえ、ほ場が乾かなかったので田んぼを作るのに苦労した」という。

 北ひびき農協営農部によると、春先からの天候不順によって融雪が遅れ、さらにその後も低温と日照不足が続いたことで「水稲についてはほ場が乾ききらないうちに、無理をして種をまいた生産者もいるようで、一部には伸びが十分でない苗もあるようだ」と話している。
 またビートやタマネギの移植も例年より2週間近く遅れていた。

 水稲やビート、タマネギなどは、移植後の天候しだいで春先の遅れを取り戻すことができることもあって、関係者は今後の天候に期待をかけている。
 その一方で天候不順の影響が心配されているのが春まき小麦。
 春まき小麦は例年だとゴールデンウィーク前後の5日ごろは種が行われる。

 今春はほ場が乾かず、は種作業が大幅に遅れ作業がほぼ完了したのが14〜15日ごろ。
 北ひびき農協販売部によると、同農協管内での春まき小麦作付面積は前年同様の440ヘクタールほどを見込んでいる。

 春まき小麦は、は種の時期が10日を過ぎてしまうと収量の低下につながるとされる。
 同販売部では「現在、春まき小麦の状況を調査しているため詳しい内容は確定できないが、は種前面積の8〜9割は種をまいているよう。ただなかには、作業の遅れによる収量低下が見込まれる状況で、最初からは種を断念する生産者もいるようだ」と話している。

 この時期は北海道の味覚の代表格であるアスパラが出荷の最盛期を迎えるが、今年は出荷状況もかなり遅れている。

 毎年、アスパラの地方発送の注文を800件ほど受けている市内の潟Tフォーク(前田仁社長)では、いつもなら14〜15日ごろが発送の最盛期を迎える。

 「今年はアスパラの生育がかなり遅れているようで、契約農家からは月末ごろの出荷といわれている」と前田社長。

 注文を受ける段階で今年の状況を説明しているものの「なんとか早い時期に士別の味覚を送ることができれば」と天候回復に願っている。