2002年8月号     1月2月 | 3月 | 4月 | 5月6月
| 7月8月 | 9月 | 10月11月| 12月  top
 



 


 接ぎ木の苗
         ―私ごとではない、し、失敗の巻

 家庭菜園を持つ人ならば1度くらいは「つぎ木した苗」をお店で奨められたことがあるはず。
 例えばカボチャの台木に接ぎ木したキュウリの苗。わが家では少し値段は高いがこれを買って植えた。
 そのままでは収穫が少し難しい弱い植物をより繁殖力の強い植物に接ぎ木することで、少々の気候の変動にも強く収穫量も増えるので、値段は高くても買って植える価値アリの苗である。
 ところが……これが笑えるのだが、この接ぎ木した苗にも思わぬ落とし穴がある。
 その落とし穴に見事に落ちたのは近所に住む家庭菜園が趣味のYちゃん。
 彼女は自分が育てたとりどりの野菜をタイヘン誇らしく思い、やはり近所に住む私の叔母に自慢気に家庭菜園を案内し見せて歩いた。
 「ホラ、このスイカも3つもツルが伸びてさ、ちっちゃいけどもう3つも実がついたんだよ〜!!」
 ところが叔母が見ると……それはスイカではなく、いや、厳密に言えば1番小さいショボくれたものは確かにスイカだったそうなのだが、残り2本の立派なツルの先になった実は……ユウガオだったのである!!(爆)
 そう指摘した叔母にYちゃんは愕然となった。
 「え?! だって、店の人がスイカだって」
 それはユウガオに接ぎ木して作ったスイカの苗だった。 接ぎ木した部分よりも下の基本部分である台木から延びたツルは当然ユウガオ。それに早い段階で気ついて切っておけばスイカの方に栄養がいって、立派なスイカができたはず。ところがそのスイカは本家であるユウガオに完璧に競い負けていた(笑)
 これにはもう、Yちゃん大ショック! 話を聞いた私は大笑い。いや、笑っちゃ悪いが。
 「やだぁ、どうしようこれ〜(泣)」とガッカリする彼女を叔母はひとしきり慰めてきたらしい。「皮むいてカンピョウでも作んな、あっはっは!」と。
 ……いや、それ慰めって言うより傷口に塩塗ってるんじゃないの?(汗)
 まぁ、失敗は成功の母。これも大事な勉強である。
 どれ、向学のために私もYちゃん自慢の「ユウガオ」を拝んでくるかなっ! え? 悪趣味? いや、実を言うと私も人の事は笑えないのだ。
 実はうちのキュウリの台木からもカボチャのツルが生えて伸びだしていて……母がこまめに切り落としてくれたおかげで無事に見事なキュウリが収穫できたが、母がいなかったら私もYちゃんみたいな失敗をしていたような気がする。
 今回は私もお勉強になりました。ありがとうYちゃん。