2001年8月号     1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月   top
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 悩ましきは2重声音

         歌丸子ちゃんは何でもデカイのだ

 今年は天候と機械の故障で牧草のロール作りが例年よりも一ヵ月も遅れてしまった。
 しかもようやく終ったのは今月の8日、そう、朗読劇「この子たちの夏」の本番の日であったのだ!
 仕事の都合上いつも遅刻して稽古に参加していた私だが、さすがに本番に遅刻するわけにはいかない。しかし、かといって翌日には雨が降るという天気予報を知りつつ仕事を放って行くこともできない。いくら私がなまけんぼうでも仕事に対する最低限の責任感はあるのであ〜る!!(自慢にならんって!)
 そこでその日の私は父よりも何時間も早くに山へ行き、昼食も休憩も取らず、ただひたすらトラクターで暴走族のようにエンジン全開で走り回り、なんとか仕事を済ませて集合時間に遅刻せずに済んだのであった。偉いぞ、私!! 誰も褒めてくれないのでとりあえず自分で褒めておこう(笑)
 さて、公演と言えば問題の私の頭である。私は結局、デカイ頭をできるだけ小さくまとめ、カツラをかぶった。真っ黒でまっすぐなロングヘアーの愛らしいカワイ子ちゃんの出来上がりである。(自分で言うな!)
 これで化粧さえ濃くなければ誰が見ても高校生である(うそつけ!)
 しかし自己満足に浸る私とはウラハラに周囲や観客のみなさんはさぞかし私のカツラが脱げないかとご心配していたことだろう。ここで深くお詫び申し上げたい。
 ただ舞台そのものは大成功を納めたが、本番で私にとってはカツラ以上のハプニングが起こった。
 それはマイクによる二重音声である。客席にはどう聞こえたかわからないが、やや遅れてスピーカーから聞こえてくる自分の声で、現在話している自分の声がよくわからないのである。自分で自分の語尾のニュアンスを耳で確認しながら読み上げているのに、はっきり言ってこれはツライ!!
 本来、士別のホールくらいの広さならマイクなど必要ないのだが、今回は劇団員以外の出演者もいたため集音マイクを設置し全員の声のボリュームを調整していたのだ。
 私はスピーカーからの二重音声に悩まされながらも頑張った。ところが終演後に他のメンバーに「やりづらかったよね!」と同意を求めても皆は「別に」と言う。
 あれぇ??? と不思議がっていたところ、その日の打ち上げで原因が判明した。なんとマイクの調整係が「いや〜森川の声、デカイ、デカイ!! だから森川の出番だけ真ん中のマイクを切って端のマイクの音をあげたんだよ」と言うではないか。端のマイクが私の声を拾っていたのだから声がずれて聞こえるわけだ。後で仲間に言わせると、このときの私は「謎は全て解けた!」と言う金田一少年の顔になっていたそうである。
 くそ〜マイク係、犯人はお前か!! ちょっと後で顔かせ! 〜なんて冗談はさておき、高校時代、演劇部の発声練習で鍛えた自慢の声量がこんなところで仇になるとは!!!
 頭も顔もデカくて悩んでいた歌丸子ちゃんは、この日、おのれの声のデカさすらも呪ったのであった……(涙)