人間はおおまかに猫型タイプと犬型タイプに分けられると言うが、私は自他共に認める猫である。
まず、いかにもな自己中で、聡明というよりは「ずる賢そう」な顔。そして気紛れでちゃっかり者な性格……そう、私はまさしく猫なのだ。
そんな私が人に誇れるほど得意とすること、それは……実はネズミ狩りなのである!!
自慢じゃないが、私はハッキリ言って猫よりスゴイ! わが家では猫より私の方がネズミ獲りの成績がいいくらいである。だいたい最近の猫はなってない。
狩りをしなくても十分に与えられる美味いキャットフード……人間によって大切に飼われた猫にネズミを獲るだけの野性は、もはや残されていないのである。うう、仮にも猫に生まれながら、なんという、ていたらくな、嘆かわしい。
わが家の猫たちもその例にもれず、ネズミを獲るだけの甲斐性がある奴が少ない。
そこで私の出番なのである。
牛舎にはネズミが繁殖しやすい条件がそろっている。まず冬でも暖かく、食料に困らない上、隠れるにはもってこいの環境(←牧草やら細々とした機械や道具やらで半分納戸状態なのだ^^;)
これで肝心の天敵である猫が腑抜け状態なのだからネズミにとっては天下泰平。まるでパタリロのいない常春の国マリネラである(どんな喩えだ!!)
そんな中、ちょろちょろと危機感もなく動き回る小癪なネズミ……ちょっと待てこらぁ! うちの猫が見逃しても、この私は見逃さないよ、きらりーん! と、私の瞳が光ったら、そのネズミに未来はない
私はいつも、そのときに手にしているモノを使ってヤツラを叩き潰す。あるときはスコップ、ある時はフォーク、そしてまたある時は剪定バサミ!
そう、武器はなんでもいいのだ。要は標的を見つけたときに、いかに敏速なフットワークで飛び上がり、そしてヤツラの走り去るであろう先を予測しながら武器を幾度となく振り下ろせるか……その二点にかかっているのだ。そんな私の狩り現場に居合わせた人はみな、突然の私の豹変に絶句して驚き、そして「そんな闇雲に……無理だって」と口を開きかけて再び言葉を失う……というのが定番である。
何故なら……そう、お察しのとおり、私は見事に敵を仕留めているからである。
まったくわれながら自分の天賦の才に惚れ惚れするばかりだぜ。
ちなみに今日先程も1匹ひねり潰したばかり。ただしトドメはささず、とりあえず生かしてはおく。そこがポイントだ! そしてまだネズミを知らない子猫に与えて散々遊ばせ、味を覚えさせる。これで味を占めれば腑抜けニャンコもネズミを獲るという野性に目覚め、狩りもするようになるのだ。うーん、奥が深い!!
ちなみに私のネズミ狩りは今やほとんど条件反射になっている。
ネズミを見た瞬間に何も考えず体が動いてしまうのだ。おかげで友人宅でハムスターが逃げ出したときなど、「理加ちゃん、捕まえて!」という友人のセリフよりも早くに私は飛び跳ね、次の瞬間にはハムスターに強烈な一撃を喰らわせていた。
「きゃー! 殺さないで」という友人の声にハッとわれに返ったときは、時すでに「微妙」に遅し……幸いハムスターは気絶していただけで死には至らなかったが、私は友人に大変叱られてしまったのであった。せっかく捕まえてあげたのにぃ……。