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| 石川理加右衛門危機一髪! ―あぶねぇお風呂からの生還者 実は子どもの頃、私は一人で風呂に入れなかった。
当時のわが家は昔懐かしい五右衛門風呂。 ご存知のように、五右衛門風呂に入るにはかなりのコツと熟練した技術が必要なのである。(んなオーバーな) だがある日、自立心の芽生え始めたオマセな私は「一人でお風呂に入ります」と高らかーに宣言!! 「まだ無理だ!」「ひっくりかえるぞ!」と追いすがり(?)反対する家族をふりきり、一人で五右衛門風呂へ。いわゆる大釜と呼ばれる湯船にプッカリと浮かぶ板の底蓋……。 緊張の一瞬である。 波間(?)に漂う板の底蓋の中央部にうまく体の重心を移さなければ板を踏み外し、熱い釜にじかに触れることになってしまう! 下手をすれば火傷である……。 子供の短い足では板に片足を乗せるのもたいへん難しい技術だ。しかも板の端っこではヤバイ。できるだけ板の中央部へと足を滑らすように移動させ……。 よし! と、もう片方の足も板の上に……、と体を動かした瞬間、足が滑った。 恨むぜ、バスクリン。 バスクリン、お肌がツルツルになる魔法のお薬♪ お肌もツルツル♪ 板もツルツル〜……あぶないっちゅ〜〜〜ねん!!(怒!←やつあたり) 哀れ、幼い理加ちゃんは板を踏み外し、その反動で風呂の端に頭を強打。そのまま滑り込むように風呂の底へと沈み込んだ! あちぃ〜〜〜ッ!! その底の熱いこと。 しかもさらなる受難が私を襲った。 なんと! 今度は板の底蓋が水面に再び浮び、私は水中に閉じ込められたまま。これこそ地獄釜〜あ。 しまったのだ!! こうなると水圧で水中から蓋を押し上げるのは至難の業である。息もできずこのまま溺れ死ぬか茹で死ぬか……。 気が遠くなり、現代の石川五右衛門になりかけたところで祖父さんに助けられた。 いや、マジでヤバかった……。 「ほら見ろ!危なかったべや」と家族みんなにえらい怒られてしまった。わが家にとって家宝とも言うべき私の奇跡の生還を喜ぶ奴はいないんか! と子供心に不服だったものである。 その後も私の挑戦は続いたが、とうとうまともに入れないまま、わが家の風呂釜は世代交代を迎えた。 今なら五右衛門風呂を征服する自信があるのだが……。 どこかに現役の五右衛門風呂はないか、ひそかにリベンジの機会をうかがう私なのである。 |
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