かつてこの地方の剣淵川流域に住む人々にとって、生き残って農地を確保していくためには、この川との治水に明け暮れる日々だった。
 大雨が降ればすぐに泥の川となり反乱する。周辺は泥炭地で水はけが悪い。それでも人々は少しでも農地を確保しようと、懸命になって剣淵川と格闘してきたのである。
 三十年ほど前までは剣淵川の原始を語るように三日月湖もあった。滔々(とうとう)とした水量を湛え、河辺には様々な木々、草が生い茂り、鯉やフナ、ウグイ、鉄魚、ヒブナなど魚の宝庫だった。
 その川も治水が進み、河川敷が次々と整備され、士別の流域では公園化が進んでいる。
 緑地公園の面積は約十九f。平成二年度に事業がスタートし、総工費約二億五千万円をかけ、ソフトボール場、花の広場、芝生広場、パークゴルフ場、並木道、駐車場などを設置している。まもなくこれらの事業は完了する。
 剣淵川の今の表情に、氾氾濫と治水のかつての歴史を残す面影を探すのは難しい。