これまでの人間の生活は豊かさを追い続け、日常生活もかなり便利になり、身のまわりには物が溢れている。 その結果、大量の廃棄物が排出されるようになり、「ヒトが行動すれば必ずゴミが出る」と言われる状況となってきている。
 廃棄物の処理問題は、1個人、1自治体だけで解決できる問題ではなく、地球規模の問題であるが、その解決にあたっては個人の取り組みの積み重ねが不可欠となっている。
  ゴミ減量化運動は「地球環境の保全」という大前提があり、資源として再生できるゴミについては積極的にリサイクルしていくことで、地球上で限りある資源を有効に活用していき、地球へのダメージをできる限り少なくしていこうと言うことである。
   ただ士別市の場合、こうした「大前提」以外に、廃棄物最終処分場の「寿命」というせっぱ詰まった課題がある。
 昭和58年から稼働している最終処分場は、当初の予定では平成8年度で満杯になることになっていた。 しかし、平成3年度に士別市ごみ減量化推進協議会が設立され、官民一体となったゴミ排出抑制と資源化・リサイクルの運動に取り組み、さらに今回の容器包装リサイクル法の完全実施によって、終末処理場の寿命は平成19年度まで延命できる見通しとなっている。
 さらに、分別を積極的に進めていくことで「1年でも、2年でも延命が可能」(市環境生活課)という。最近、他の自治体で建設されているゴミ処理場の事業費は留萌市で65億円、愛別町(近隣四町との広域)で42億円となっている。
 ゴミ処理場の建設には、一般の想像をはるかに超える莫大な費用が必要となる。  財政が逼迫している士別市にとっては、40億円や60億円の事業費を捻出する余裕はない。そのためにも1年でも長く、現在の施設を使用していかなければならない。
 その他プラスチックと紙製包装容器を分別収集することで、一般家庭から出る約6割のゴミを埋め立てることなく資源化できる。白色トレイやプラスチック類からは燃料用の油を抽出したり、白色系のプラスチック製品などに再生される。分別の手間がかかるようになったからといって「分別上手」になる必要はない。
 それよりも、個々が分別することの意義をしっかりと受けとめ、「ゴミを出さない」工夫をして、循環型社会構築の担い手となるべきであろう。