2001年10月13日、14日

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 ベルリンマラソンで女性初の2時間20分台を記録した、高橋尚子選手(29)と小出義雄監督(62)を迎えての「きらめきトークin士別」が14日に市民文化センターで開かれた。小・中・高校生を対象にした一部では、2人に鋭い質問を投げかけ会楽しいトークを聞かせてくれた2人場を沸かせたほか、一般対象の二部では、高橋選手と小出監督が士別で出会った時からのエピソードなどを絶妙な掛け合いで披露した。会場には、1・二部あわせて市内のほか札幌、函館、釧路など道内各地から1900人以上が足を運び、世界最強の師弟コンビにくぎ付けになった。
 
 士別市と創立50周年記念事業の一環として士別商工会議所が主催した。
 この日、2人は大勢の市民が見守る中、午前9時30分過ぎに会場へ到着。くす玉や花火で盛大に歓迎した。
午前の第一部は、小・中・高校生を対象にした「トークとQ&A〜みんなに勇気を〜」を開催。

 事前に応募していた140の質問から20個にしぼり、マラソンを始めたきっかけや「Qちゃん」と呼ばれるようになったいきさつなど児童・生徒が素朴な疑問を2人に問いかけた。
 「一週間で世界最高の記録が破られてしまったが、次の目標は」との質問には、「記録を破られて残念、というよりも『すごい』と思った。シドニーオリンピック優勝と世界最高記録更新の夢は叶ったけど、『まだまだあきらめてはいけないよ』と神様に言われたのだと思う。まだどの大会とは決めていないが、また記録に挑戦したい」(高橋さん)と回答。
 小出監督は「記録が破られてQちゃんががっかりしていると思ったらそうではなく、『また頑張ろう』と言われた。また世界最高記録を出したい」と決意を明かした。

 世界の頂点にたった高橋選手や小出監督の生の声が聞けるチャンスとあって、児童・生徒の表情も真剣。
 しかし、中には「婚約者はいますか」と高橋選手をドキッとさせる質問も。「シドニー五輪のレース前にしていた踊りを見せて」という要望に応えて踊りを披露する一幕もあり会場を沸かせ、最後に参加者を代表して吉田江里さん(士別小6)がお礼の言葉を述べていた。

 午後に行われた第二部の一般向けトークライブは「君ならできる〜有森・鈴木(博)・高橋との生活から〜」。
 小出監督は1994年に合宿中の監督を追いかけて士別まで来た高橋選手との出会いや、その時の走りを見ての印象、五輪代表選考会を棄権したときのエピソードなどを紹介した。
 その中で「100人のうち、99人捨てても1人の天才に巡り会ってメダルを取りたい」と持論を話し、「これまで育てた選手で、有森はメダルを2つ取ったが陸上が好きではなく、鈴木は負けず嫌いだったがマラソンが大嫌いだった。Qちゃんは走りは遅かったがマラソンが大好き。僕も走ることが好きで、かけっこ好き同士が巡り会った。陸上が好きな人は何があっても乗り越えられる。どんな練習もやりこなせるんです」と、これまで輩出した優秀な選手の中でもなぜ高橋選手が世界の頂点に立てたか、その要素を披露した。

 高橋選手も話の中で「小出マジック」の秘密や夢を持つことの大切さなどを力説した。二人三脚でつらい練習を乗り越え、喜びを分かち合ってきた2人の掛け合いは絶妙で、来場者はその世界に引き込まれるように話に耳を傾けていた。