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2.全国一広い面積の市に     人口・面積・予算
どうなる?独自の行政サービス
 この一市三町を合わせた面積は、約1500平方q。札幌の1・2倍、東京23区内の2倍以上にもなる。
 現在、もっとも面積の大きな市は福島県いわき市(1966年14市町村合併)の1231平方qだが、一市三町が合併すれば、これをはるかに上回る全国1大きな面積の市になる。
 その面積を人口3万強しかない自治体が管理していくことになる。点のように散在している市街地の道路整備、ゴミ収集、農村地域の除雪等々、取り上げれば解決していかなければならない課題は次々と出てくる。
 たとえば冬の市町道除雪。現在はそれぞれの自治体が予算枠をもって対応しているから可能だが、合併すればその予算枠は減るだろう。人口3万規模にふさわしい予算では、従来の事業費を確保するのは難しくなるに違いない。
 冬の除雪は、住民の生活を維持するには欠かせぬ事業だが、札幌や旭川のように中心部の除排雪は進んでも、周辺や農村部の除雪作業は遅れがち、ということも生じかねないわけである。
 予算面でもしかり。表を見ていただきたい。
 一市三町の全予算を合わせると約490億円になる。人口は約3万5千人。この人口規模の都市クラスは、道内では伊達市。その伊達市の平成14年度の一般、特別会計合わせた全予算額は約276億円である。士別市の予算をすら下回る額だ。
 もし一市三町が合併し、伊達市並の予算に抑えられたとしよう。士別市のみならず三町独自の様々な行政サービス(たとえば朝日町の住宅建設補助200万円など)の実施が困難となることは明白である。
 さらに人口1人あたりの一般、特別会計合わせた予算額を見てみよう。
 士別市が97万円に対して、朝日町では250万円になる。朝日町は実に士別市の2・5倍である。隣接した自治体でこれだけの格差が開いているのである。
 これが合併となればどうなるのか。
 繰り返しとなるが、基準はやはり士別市ような人口の多い自治体に合わせていくことになるだろう。下水道、介護保険などインフラ、福祉サービスなどに影響が出るとともに、たとえば高校就学生徒への交通費補助といった自治体独自の行政サービスは、やはり思い切った見直しが必要となる。士別市の予算規模に準じた措置では、この種のサービスは不可能に近いからである。
 合併とは生まれ育った場所に対する伝統的な地域意識に配慮するとともに、こういった行政サービスの格差をどのように解消し、住民に理解を求めていくかにかかっているともいえるのである。

一市三町のデータ
士 別 市
和 寒 町
剣 淵 町
朝 日 町
人口(人)(平成13年度末住民戸籍台帳)

23.508

4.686
4.161
1.997
34.352
面積(平方km)
597
224
131
522
1.474
全予算額(平成13年度) (億円)
293
78
69
50
490
住民1人当たりの予算額(万円)
97
166
165
250
680

メ モ

 今回、例にあげた3市町とも市町村合併の研究会、検討会を庁内に設けているが、近隣自治体間での論議・検討は行われておらず、「合併論議の動きは鈍い」と言う。
 ちなみに、道が示している合併パターンによると、伊達市は大滝村、壮瞥町との合併で人口規模は4万0174人となる。
 根室市については別海町との合併パターンで、人口規模は5万1430人に。
 また、上磯町は大野町、七飯町との合併パターンが示され、人口規模は7万6164人となっている。