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13.独自の研究進める考え         士別市合併問題・検討委員会

「誤解招く」と住民感情にも配慮
 市町村合併のメリット、デメリットについて、調査・研究する機関を有している自治体は、全国的にはかなりの数になる。
 この地域でもすでに、和寒町と剣淵町で庁内に検討委員会を立ち上げ、財政状況等の様々な調査・研究を行っている。
 道が示す合併パターンは1市3町で、仮にこのパターンで市町村合併が進んでいくとすれば、人口規模などから見て士別市がその中核を担うことになるのかもしれない。
 3町に比べ、市町村合併に関した庁内調査・研究機関の立ち上げが遅れていた士別市は、6月1日付でようやく合併問題研究・検討委員会を設置した。
 検討委員会は、吉田博行総務課長を委員長とし、各部・会の16人の課長職・主幹職で構成している。
 行財政等の現状分析と今後の推計、将来推計による課題等の把握についての研究・検討を行うことになっており、その視点は社会基盤の整備、生活環境の創造、保健福祉・医療の充実、生涯教育等の整備・充実、産業の振興などにおいている。
 検討委員会には、総務教育・市民福祉医療・建設経済の3部会を設け、具体的な研究・検討については部会が中心になり進めていくことになっている。
 合併特例法適用のタイムリミットとなる05年3月を視野に入れ、そこから逆算して検討委員会では、今年11月までに一定の成果をまとめ上げ、市民が合併を論議していくうえで必要な情報の提供を行っていきたいとしている。
 検討委員会の立ち上げによって、大枠のタイムスケジュールは見えてきたことになるが、果たしてこのタイムスケジュール通りに事が運ぶかに関しては、いくつかの疑問が残る。
 合併特例法の適用を目指すとなれば、「合併」を決めてから少なくとも2年の期間が必要とされている。
 そのため、03年3月ごろまでには合併の是非を判断することになり、11月に検討委員会が研究・検討結果を報告しても、市民の論議期間はわずか4カ月ほどしかない。
 検討委員会では「合併特例法の期限があるいじょう、それを視野に入れていくのは当然のこと。ただ、合併特例法の適用が絶対と言うことではなく」としている。
 さらに大きな課題は、市町村合併は相手があってのこと。市民の総意で「合併」を決めても、相手がいなければ独り相撲にもなりかねない。
 また、市町村合併が想定される他の自治体の動向に関した情報は、市民論議を進めていくうえで重要な素材となるはず。
 合併のメリット、デメリットを探るには、データーのやりとりなど近隣自治体との情報交換も必要となるだろう。
 「近隣自治体とのデータ交換などは必要に応じて行っていく。道などは、市町村行財政に関わるシュミレーションを作成し、ホームページ上で公開することになっており、それらを充分に活用していきたい。今の段階で広域的な調査・研究に士別が加わることは、かえって住民の誤解を招くことになる」と、検討委員会はあくまでも独自の研究・検討を進めていく考えだ。
 和寒・剣淵・朝日3町では、首長懇談会を契機に共通の視点に立った調査・研究を進めている。果たしてこれに、士別市がいつ加わっていくのか。このことは、今後の合併論議のあり方を左右することにもなりそうだ。

メ モ
 
 市町村合併を現実的に進めていく場合、いくつかの手順を踏んでいかなければならない。
 有権者の50分の1以上の署名によって、首長に法定合併協議会の設置を請求する住民発議と、自治体事前協議の2通りがあるが、いずれにせよ、関係する自治体の議会の議決を得た法定合併協議会を設置しなければならない。
 協議会は、合併に関するすべてのことを正式に協議する場で、協議の結果については「合併協定書」としてまとめることになる。
 合併協定書がまとまると、関係自治体の議会で合併を決議し、知事への申請を行い、道議会の議決と知事の決定を得て、総務大臣への届出を行い、告示によって合併の効力が発生し、新自治体誕生となる。
 合併を決めてから、新自治体の誕生までは最低でも2年は必要とされているが、合併特例法は05年3月まで。
 住民レベルでの論議まで至っていないこの地域では、もし合併を決めたとしても、合併特例法に間に合うかどうかには「?」がつくだろう。