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20.提供の方法が課題に  情報提供

比較データ:3町は9月末めどに集約

 士別地方1市3町でも、それぞれが市町村合併に関した研究・検討機関を庁内に設けて、各種の資料整理に取り組んでいる。
 ただ、この地域での合併に向けた研究・検討は、行政のデータ収集・分析の段階にとどまっており、住民が主体となった論議にはまだ至っていないのが現状。
 庁内に設けた研究・検討機関が、収集・分析した各種のデータを今後、どのような形で住民に情報提供していくかが、これからの課題となっていくだろう。
 今年2月に市町村合併問題検討委員会を設置した和寒町では、部会が中心となって各種データの収集・整理を行ってきていたが、将来を想定した財政状況や公共料金、人口の推移などの基礎的データはほぼ出そろい、間もなく議会での説明を行う予定となっている。
 剣淵町や朝日町でも同様の調査が進んでおり、3町では9月末ごろまでには共通項目のデータをすり合わせ、3町の比較ができるようにまとめ上げることになっている。
 こうしてまとまった資料は、町民らが市町村合併を論議していく上での貴重な判断材料となるが、どのような形で町民に情報提供していくかという点については、3町ともその方法を決めかねている。
 3町ではすでに、町の広報で合併特集を組んだり、講演会を行うなどして、町民への情報提供を行ってきている。
 しかしこれまでの情報提供は、国や道の合併に対する考え方、制度に関したことなどが中心で、町の将来像を示すような情報提供は行われていない。
 「まとまったデータをどのような形で町民に情報提供していくかは、これからの検討課題。地区別懇談会や全体的な説明会など、その方法はいろいろあるだろうが、とにかく合併のメリット、デメリットなど、しっかりとした情報を提供していきたい」と3町では口をそろえて言う。
 また、具体的な情報を提供していくことで、町民が合併に対するどのような意見や考え方を持つのかも関心の高いところ。
 いまのところ、町民が主体となった検討機関を設けていこうとする動きはなく、アンケート等によってその考えを集約することなどが検討されている。
 行政としては、住民が市町村合併に対してどのような考えを持つかは、しっかりと把握しておきたいところだが、行政側からの一方的な説明だけでは住民の誤解も招きかねない。
 そうした意味では、住民の意見集約の段階になると、議会が大きな役割を果たしていくことも1つの方法だろう。
 「農閑期を待って、まとめたデータの説明を町民にしていきたい」(和寒町)、「町民の疑問にしっかりと答えられるような、準備を整えたい」(剣淵町)、「年明けにも町民を対象とした講演会を行うなどして、情報提供していきたい」(朝日町)と3町では話している。
 一方、士別市は広報8月号から合併特集を組んでおり、10月号には検討委での検討内容を掲載する予定。
 また、9月下旬には市民向けの講演会も予定している。
 具体的な情報提供の方法については、今後検討していくことにしているが、9月の講演会では来場者に対して、簡単なアンケートを行うことにしている。
 1市3町とも各種データの収集・分析は、かなりの勢いで進んでいるが、05年3月までという合併特例法の期限までには時間的余裕はない。
 そうした状況の中で、どのように住民への情報提供を行い、市民や町民の意見を集約していくか。さらには、どのような議論が住民側から沸きあがってくるのか、今後の動向が注目されるところだ。


メモ

 上川管内の市町村で、「合併」の取り組みが最も進んでいるのが東川町だ。
 同町では今年4月1日付で企画課内に政策室を設け、室長と主査職の2人の職員を配置して、市町村合併に向けた取り組みを行っている。
 また、それぞれの課の課長補佐職11人が、政策室の兼務発令となっており、専従の職員2人を含めた13人体制で、合併の調査・研究、町民対策にあたっている。
 同町では、6月に2回の町民説明会を行っており、9月に入ってからは政策室でまとめた各種のデータを使って、地区ごとのまちづくり懇談会を行うという。
 さらに、今年3月には議会内に特別委員会が設置されたほか、7月には各種団体の代表者や町民からの公募による24人の委員で、町民レベルでの合併を話し合う検討委員会が設けられた。
 この検討委員会では来月ごろから、合併をしない場合の具体的シュミレーションについて、検討を行っていくとしている。
 同町の政策室では「合併をする、しないに関わらず、行政として町民への説明責任がある。最大限の検討を行い、そしてすべての情報を提供しながら、町全体で論議をしていきたい」と話す。
 同町が行ったまちづくりアンケートの結果、約6割が「できれば、合併はしたくない」との結果が出ている。
 道が示している合併パターンによると、旭川市と東川町、東神楽町の中核市合体型と、東川町と東神楽町、美瑛町の体制整備A型の2通りがある。
 管内では合併に対する取り組みが先行している東川町だが、想定される合併の相手方の取り組みが同町に追いついておらず、共同研究をはじめとした具体的な合併シュミレーションになかなか手をつけられないことが、同町の課題となっているよう。