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21.持参金は使い切って……  基 金

余裕のある自治体にためらい

 この欄で以前、地方自治体の繰出金について触れたことがある。これはたとえば一般会計から収入が不足がちな別会計にお金を移すことで、その別会計の収支を均衡に保とうという手だてである。
 他方、基金は個人でいえば銀行預金のようなもので、その自治体の余裕のある資産ともいえるものだ。自治体は借金をしながら事業を推進していく一方、急場の支出やあるいは特定の目的を実施するために蓄えも必要となる。
 この蓄えが底をつくと、何かの事業を行う上でも支障が生じたり、あるいは基金(預金)がないので、収入不足を補うために税率や各種の使用料を上げなければならないことにもなってしまう。
 住民への行政サービスを過不足なく実施していこうと思えば、この基金の存在意義は大きい。
 だが、地方交付税も削られるような時代である。この基金とて、自治体関係者は口をそろえて「もはや増える要素はない。目減りしていくばかりだ」と、その将来に悲観的。
 この1市3町でも他の地方同様、ご多分に漏れず周辺の町はそれなりに基金を確保しているが、市では基金が少ないという構図である。
 「このまま合併となれば、現在の基金をそのまま持参金として差し出すわけには……」と役場職員からは本音が漏れてくる。
 まだまだ社会資本が不足しているので、どうせなら相当額を使い切って、市と調和できるような基金額にしてから合併に―との考え方も強い。基金を持参して、他の自治体の借金の肩代わりはご免というわけである。
 とはいえ自治体は多額の借金も抱えていることは確か。合併となれば、この借金も持参していくわけだから、基金(預金)と起債(借金)にどのようなケリをつけてから合併に臨むことになるのか。
 ここのあたりも合併を検討すれば、論議が必要な重要課題である。


メモ

1市3町の基金総額、財調、減債基金など
士別市 平成13年度末基金総額 11億6000万円 このうち減債基金 2億円
      財政調整基金 5億2000万円 
和寒町 平成13年度末基金総額 35億8800万円 このうち減債基金 10億8900万円
      財政調整基金 3億300万円  公共施設建設基金 7億5000万円
      総合体育施設建設基金 5億3800万円
剣淵町 平成13年度末基金総額 32億5800万円 このうち減債基金 9億70000円
      財政調整基金 2億1400万円
      文化施設基金(絵本の館など)5億1900万円
朝日町 平成13年度末基金総額 16億8600万円 18項目 このうち減債基金 2400万円
      財政調整基金 5億2900円 
財政調整基金
 地方公共団体における年度間の財源の不均衡を調整するために設けられる基金
(地方公共団体の財政は、経済の不況等により大幅な税収減に見舞われたり、災害の発生等により思わぬ支出の増加を余儀なくされたりするもので、このような予期しない収入減少や不時の支出増加等に備え、長期的視野に立った計画的な財政運営を行うためには、財源に余裕のある年度に積立をしておくことが必要)
減債基金
 地方債の償還及びその信用の維持のために設けられる基金
 公債費(地方公共団体が借り入れた地方債の元利償還金及び一時借入金の合計額)は、地方公共団体の歳入の減少等に関係なく支出されなければならない義務的な経費であるため、この償還を計画的に行うために資金を積み立てる目的でこの減債基金が設けられている。