連載-12 しべつ霊園

 厳しい厳しいと叫ばれ、交付税などのマイナスが予想される中で、地方自治体ではなお公共施設の建設が進んでいる。一方では昭和30年代から50年代の高度成長期になって建設された公共施設は老朽化と狭隘化が進み、補修に過重がかかり、さらにはIT化への対応にも追われ、自治体がどこからも補助の望めない単独費の支出増が強いられつつある。それでも士別市の火葬場のように老朽化が著しくなれば、苦しい財政事情の中でも建設は必要となる。行政サービスの向上に公共施設の存在は欠かせないのである。この公共施設を検証して、将来の公共施設像の姿を探っていきたい。

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今や士別の隠れた名所に

==東山墓地からの移転進めて=

 道北屈指の公共霊園へ

 

 春から夏にかけて、色とりどりの花が咲き誇る。時には観光バスが立ち寄ることも。
 周辺には陸上競技場や野球場、テニスコース、高校などの公共施設もあり、自然環境にも恵まれ、今や士別市の隠れたる名所にもなっている士別市営の「しべつ霊園」=南士別町。
 建設は昭和51年である。士別市史には「都市計画によって現在の東山墓地移転を前提として建設された」雪解けを待つ整備が進んでいる「しべつ霊園」とあり、その大きな目的は東山墓地の移転を円滑に進めることにある。
 敷地面積は約15<CODE NUM=3D62>。つくも水郷公園の約4分の3の広さを誇る。この内、規格、自由の区分に分けられている墓所の全体面積は5<CODE NUM=3D62>。残りが園地である。
 この種の施設は、とかく暗くなりがちなイメージ。これを払拭するために墓所とともに公園整備にも力が注がれていることが、園地面積の広さをみてもわかる。
 これまでに約2000区分の墓地が建立されてきた。今も毎年30基程度が新設されている。
 投じられてきた整備費は約3億3千万円。需要があれば、残り約1000区分の造成も随時行っていくことにしており、整備はまだまだ続く。
 石材業者が「管理も行き届き、公共霊園としては道北屈指ですね」と感心する。
 ここを利用するには、使用料、管理料が必要である。規格、自由によっ違うが、その価格は8万円から24万円。1回の支払いで終わる。
 札幌などの都市圏の霊園に比べ、その価格は半分から3分の1以下である。
 使用者のほとんどは士別の関係者だが、「まれですが地元に縁のない人もいるようです」(市担当者)とのこと。申し込めば、誰でも利用できる施設なのである。
 さて他方の東山墓地。開設当初は移転が急速に進んだが、ここにきてその件数は減少。200基程度が残っているが、この移転を完全に終わるにはまだまだ年数を必要としそうである。
 市では今後も墓所の造成と維持管理(毎年約500万円)を進めていき、市民の憩いの場所としてイメージアップも図っていくことにしている。
(写真=雪解けを待つ整備が進んでいる「しべつ霊園」)