1―これまでの経過 01―これまでの経過
02―スケールメリット

03―地域における役割
04―新JA経営計画
05―丹会長に聞く 1
06―丹会長に聞く 2
 道内では、農協合併の動きが急速に進んできている。道北地方でも先日、美深町と下川町、中川町の3農協が合併し「北はるか農協」が誕生したばかり。1市3町の5農協でもすでに合併推進委員会を立ち上げ、来年2月の合併実行に向けて準備が進んでいる。この地域の基幹産業は、言わずと知れた農業であり、農家と農協の関わり、さらには地域と農協の関わりはかなり深い。そこで、この地域における農協合併の意義や今後について、シリーズでその姿を探っていきたい。(この企画は6回連載します)
着実に進む合併準備

           ―組合員のメリットを追求

 88年に開かれた全国農協大会で、農協系統機関は300を超す農協を、広域合併により1000程度にすることを決議した。
 その背景には、農業・農村を取りまく環境の大きな変化に加え、金融制度改革などに対応しながら、経営体質の強化を図り、時代が求める新しいサービスを提供できる組織の構築がある。
 実際、道内においても88年に269あった農協は、すでに133と、この15年間で半減した。
 広域合併により、事業区域が広がり組合員数が増えれば、それだけ信用・販売など農協事業としての取扱高が増え、経済効果が発揮され、資金繰りもそれまで以上に楽になるなど、スケールメリットを目指すことが合併の意義となっているようだ。
 この地方における合併に向けた経緯は、01年7月に士別、多寄、和寒町、剣淵、天塩朝日の5農協によって南宗谷線JA合併検討委員会を立ち上げ、合併を前提とした財務などの基礎的調査と、事務レベルでの協議を進めてきた。
 その後、昨年9月に合併に必要な協議・対策等の推進を図っていく目的で合併推進委員会が発足。
 さらに、5農協の部課長職員をそれぞれ派遣した専任事務局も設けられ、広域合併に向けた実務的業務が行われてきている。
 5農協の合併実行は、来年2月1日を目指している。
 現在までに推進委員会をはじめ、同役員会や幹事会などを精力的に開き、合併に向けた細かな作業に取り組んできている。
 5農協の合併は、あくまでも対等合併である。
 合併の大きな目標は経営基盤の強化ではあるが、それには「組合員のニーズに的確に対応する」と言った前提がある。
 推進委員会幹事会の大西陽幹事長は「組合員にメリットとなる合併でなくてはならない。そのためには、組合員の意見や要望をしっかりと聞き、それを反映させていくことが必要」と常に組合員を意識し、合併が器の一人歩きでないことを強調する。
 今後の組合員との具体的論議は、新農協経営の細かな内容を盛り込んだ、新JA経営計画案を組合員に示す地区別懇談会となるが、こうした機会に組合員の声をどのように受け止め、それをこれからの合併にどう反映していくかが、新農協の姿勢を占う一つの試金石となりそうだ。
(写真=昨年9月の合併推進委発足式)