図書館が変わる ― 6

 士別市生涯学習センター「いぶき」 7月1日オープン
vol.2 検索方法
vol.3 ベビーカーで
vol.4 開架書庫
vol.5 時間を延長
vol.6 ボランティア 

図書館ボランティア養成が急務

市民が主体的に関わる施設に

利用者、貸出冊数が休館の2倍に

 開館2週間(7月16日現在)が経過した。この期間中に貸し出した冊数は7680冊。1日平均590冊。これは旧館の350冊の約1・7倍。利用者数も1日平均で旧館が102人に対して、新館は214人と2倍強である。
 新館効果があるとはいえ、とりあえずは利用状況が倍増しており、これからはこの利用度の定着が大きな課題である。

利用者自ら自立的に本を探す施設に

 図書館の3要素とは
 ▼市民が利用しやすい施設
 ▼継続的に充実を図る資料
 ▼利用者と資料をむすびつける職員の質
 さて新館はどうだろうか。
 市民が利用しやすい施設―これはたとえばパソコンやインターネットを活用し、図書館利用者が自らすばやく検索し、自ら本棚を探すことが可能なシステムを導入したり、余裕のある書架やテーブルの配置、広い空間を持つ学習室や閲覧室、全道的にもあまり例がない面積を持つワンフロアーの児童専用図書室など、旧館に比べ大きく向上した。
 資料の充実については財政面と絡んでくるため、利用者の要望と照らし合わせながら、今後も課題となっていくだろう。
 職員の質については、旧館では施設の内容に限界があったから、職員の仕事にも旧来のような手仕事の側面が強かった。
 市民への理解を深めながら、利用度を高めていくには、どうしたらよいのか。新館になってからこそ、職員の取り組みもその真価が問われることになる。
 
図書館は市民全体の共有財産

ボランティアが活躍したオープン準備 職員の取り組みとともに、市民サイドからの図書館へのアプローチも重要である。
 旭川市など都市クラスでは普及しつつある図書館ボランティア。
 図書館ボランティアとは、膨大な図書館の業務を、図書館員を援助する形でおこなう活動のこと。
 本や資料を探しにきた人へのアドバイス、入荷する図書や資料の分類・整理、書架の整理、破損した本の補修など。
 あるいは読み聞かせなどの対面朗読によるボランティア。さらには貸出用の本の宅配ボランティアなどもある。
 実際、士別市ではすでに読み聞かせのグループによるボランティアや声の図書などが地道だが長い活動歴を誇っており、図書館活動を支える大きな役割を担っている。
 とはいえ本の整理などを行うフロアーボランティアと呼ばれる活動はこれまで行われたことがない。
 新館オープンに向けて、その準備のために本の整理などのボランティアに35人が従事し、移転作業を手助けしたが、こういったボランティアの継続、養成が望まれるところだ。
 ボランティアの組織化、仕事や責任の明確化など検討する課題は多いが、図書館ボランティアの存在は市民にとってより親しみやすく利用しやすい施設づくりへの手助けになっていく。
 さらにはそのことで図書館そのものが市民の共有財産であるという認識も市民の間に深まっていく。
 市民が使う市民による市民のための図書館。この図書館づくりへの課題に図書館ボランティアの果たす役割は大きい。
(写真=ボランティアが活躍したオープン準備の作業)
 (連載は今回で終了です)