腹部脊柱管狭窄ってどんな病気? -1-
士別市立病院診療部長 濱田修医師(整形外科)
腰部脊柱(せきちゅう)管狭窄(きょうさく)症というのはあまり聞きなれない病名ですね。
平成16年にテレビ司会者で人気のあるみのもんたさんがこの腰部脊柱管狭窄症という病名で腰の手術を受けてから、ある程度知られるようになりました。

それでもまだ「どんな病気なのだろうか?」「脊柱管ってどこだろう」と思われる方が多いのではないかと思います。
実は中高年の男性、女性に起こる坐骨(ざこつ)神経痛の原因のほとんどがこの腰部脊柱管狭窄症なのです。
まず、脊柱管の説明をしましょう。腰椎は骨盤の上に5個の骨が積み重なってできています。
前方はクッションの役割をする椎間(ついかん)板、後方は左右の関節でつながり、その中央に脊柱管というトンネルがあります。この脊柱管が神経の通路になっています。
腰部脊柱管狭窄症とは、この脊柱管が狭くなったために中を通る神経が周りから圧迫され、腰痛や足のしびれ,痛みなどを引き起こす状態をいいます。
脊柱管が狭くなる最大の原因は加齢です。中年を過ぎると椎間板は弾力を失ってつぶれてくると同時に後ろに出っ張り、椎間関節はゴツゴツと節くれ立ってきます。
そうすると出っ張ってきた椎間板や関節によって脊柱管は狭くなってくるのです。
腰部脊柱管狭窄症の症状には特徴があります。歩いているうちに太ももやふくらはぎの痛み・痺れが徐々に強くなって歩き続けるのがつらくなり、前かがみになって休むと症状が軽くなってまた歩けるようになります。 また、自転車に乗っているときは症状が無く、買い物カートを押してならいくらでも歩けるというのもこの病気の特徴です。
軽症では1キロくらい休まずに歩けますが、重症になると100メートル歩くのも困難となり、立っているだけでも足がつらくなります。
重症の状態が何年も続くと、常に足が痺れた状態になり、足に力が入らずにつまずきやすくなることもあります。
神経痛がひどくて思うように歩けない、家にこもりがちになるという高齢者はいつの時代にもたくさんいたようですが、おそらく腰部脊柱管狭窄症であったに違いありません。
次回は治療法についてお話したいと思います。
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