2008年
道北日報
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『NST』って何?=栄養編 -1
                
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士別市立病院管理栄養士 伽賀育美さん

 医療の現場では、食べる意欲の向上を図ることは、生きる意欲の向上へとつながります。栄養の改善を目的に活動する栄養サポートチーム(NST)は、治療を支える縁の下の力持ちとも言えます。

 当院の入院患者さんの平均年齢は高く、加齢により食べ物を飲み込む力や食べる意欲が低下していたり、病気の痛みや薬の副作用などが引き金となって食事を苦痛に感じている方がたくさんいます。食欲不振が長く続き、1日に3度の食事がとれなくなると、その日に必要な栄養を十分に補うことが難しくなり、病気の回復も遅れてしまいます。

 「栄養状態が悪くなる」、いわゆる低栄養は、食事の摂取状況のほかに、さまざまな症状や検査の結果などを見て判断します。そのなかの一つとしては、まず体重の変化です。ただ、やせ型の人が必ずしも低栄養であるとは限りません。食事摂取量の低下や発熱、下痢等の症状に伴った体重減少の割合を判断の目安としています。
具体的には、短期間に著しい体重の減少が明らかな場合(例えば50sの人が5s以上の減少)は栄養状態が悪くなっているといえるでしょう。

 また、栄養が十分にとれていないと、体の蓄え(皮下脂肪や筋肉)を壊して生命を維持しようとするため、見た目にやせてきて皮下脂肪や筋肉の量が減少していることも低栄養のサインです。

 そして、食事の摂取量が低下すると水分の摂取量も少なくなります。発熱や下痢症状がある場合ではより多くの水分が失われます。特に高齢の患者さんは、体の水分量が成人より少なくなっているほかに、のどの渇きを感じにくかったり、トイレを気にして水分をとらなくなったりと脱水症状が起きやすくなります。

みなさんも、普段の生活のなかで少しでも自分の体の変化や食事に目を向けてみましょう。
「寝たきりで長生き」ではなく「健康で長生き」への道しるべとなり得ます。

 栄養サポートチームでは、このようにさまざまな情報から栄養状態を判断し、患者さん一人一人に合った栄養のとり方を検討し、主治医に助言しています。