第168臨時国会は9月10日招集され、安倍総理の所信表明があって、12日には代表質問とい う矢先、安倍総理は突然政権を放り投げてしまった。
参議院選挙の敗北を受けて、8月27日には内閣改造を強行して、派閥の領袖といわれるような 人を配置した「保護者内閣」をスタートさせた。所信表明では「改革継続のため続投を決意した」 と述べていた、しかしその前日訪問先の豪州で『テロ特措法』の給油活動継続に「職を賭して」と 発言し物議を呼んでいた。
民意に背く形で一方的に続投を決めておきながら、政治に大きな混乱が生じるのを承知で今度は 勝手に職責を放棄する。無責任極まりない「KY(空気読めない)」と言わなければなりません。
13日の空白の後、国会は再開され福田内閣がスタートした。自ら「背水の陣内閣」と命名したが、 勝ち馬に乗る方式の総裁選挙や参院選挙大敗時点で退陣を促すものもいない政権党は、文字通り“背水”かもしれない。
10月1日にずれ込んでしまった「所信表明」で、『改革と成長』は――方向性を変えずに、生じ
た諸問題に処方箋を講じる――と言い、民主党のマニフェストの基本である『自立と共生』で結ん
でいます。『希望と安心』の社会をつくるというのだが、そもそも小泉以来6年間の「改革」は、地
方・雇用・医療・社会保障など様々な面において「格差」を生んで来たのであり、“処方箋”とは何
なのか全く不明なのです。クリンチ戦法のみでスローポリテカル(実行しない政権)で、困るのは
国民です。

民主党は先の参院選のマニフェストで『3つの約束・7つの提言』を公約しました。それらを中 心に今国会に、11本の法案を提出しています。
保険料の給付以外の使用禁止。(H19年通常国会において、保険料 を事務費に充当できることとなった。また年金広報・教育、年金相談等に当てることが出来る ようになった。)更に、「公的年金一元化」を検討。
中学卒業まで1人月額2万6千円支給。現行「児童手当法」の生活の安定 に寄与するとする養育費的意味合いから、個々の子どもの成長・発展に資する(チルドレンフ ァースト)を目的としている。<予定>
市場価格と生産費の差額を補償するもので、(1)全ての販売農家を対 象、(2)国・都道府県・市町村連携の下生産目標数量を設定、(3)加算支援(品質・規模拡大・環 境保全・転作)を創設。更に、「農林漁業基本法」を検討
―― 以上「マニフェスト」 3つの約束 ――


(1)住宅の建築費・購入費・補修費など対象経費を拡大、(2)年収 500万以下を800万以下に緩和、(3)支給額を300万から500万に拡大、(4)範囲を全壊・大 規模半壊に半壊世帯を追加、(5)今年1月1日以降に遡及適用。
緊急措置として、(1)サービス利用者の1割負担凍結(応益から応能 へ)、(2)障害福祉サービスの円滑な提供の確保(事業者財政支援)。更に、就労支援を含めた障 害者所得の確保など7つの検討を提言。
ウイルス性(B型・C型・初期の肝硬変)肝炎患者に医療費補助。 (1)患者健康手帳を交付、(2)感染し症状の出ていない場合も対象、(3)医療機関を厚労大臣が指定、 (4)自己負担は月額1万円(高額者2万・非課税者負担なし)。
(1)1円以上の領収書提出、(2)公開前提、(3)収支報告書の1万以上明細、 1万以下毎月の合計額、閲覧対象、(4)違法性の検察庁への通告。(民主・社民共同)<予定>
3年以内に原則廃止か民営化、事務・事業の民間移譲、 現行独法等への補助金削減、国立大学法人等の組織・業務見直し。<予定>
労使合意の原則に基づき、労働契約・締結・変更・終了に関するルールを明確化 する。(特に中小零細企業等未組織労働者)他に、時間外労働のルールを決める「労働基準法」 は改正案を用意、全国同一\1,000/1hrとする「最低賃金法」は、前国会に提出済み。
非営利の小規模共済(PTA・障害者)の保険業法適用除外。<予定>
自衛隊のイラク派遣を直ちに終了(撤退)。
―― 以上11本 ――
民営化見直しのため株式売却を凍結。(民主・社民・国民共同)

01年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ事件」を受けて制定された「平成13年9 月11日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対して行われる国際連合憲 章の目的達成のため諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基 づく人道的措置に関する特別措置法案」という名の法律です。
幾つかの課題(問題)があります、まず「国連決議」ですが、国連安保理決議1368は、9.11 テロを平和と安全の脅威とし、決議1267、1269、1333は、国連の全ての加盟国に対してその 防止等のため適切な措置をすること、というのが根拠になっていますが特に具体的にものはありま せん。また当時のブッシュ大統領は「テロに対する報復戦争」といいアフガニスタンへの攻撃・侵 攻を開始した事も、国連決議を曖昧にしています。
2つめは「情報公開」(説明責任)という点です、この6年間外務省も防衛省(庁)も、外交上・ 防衛上の秘密ということで、殆どの情報を公開してきませんでした。結果今日、給油の実態のウソ が問題になっています。
3つめは、6年前「テロ撲滅」(掃討)という目的で始まったアフガン攻撃が、時代の流れの中で 「治安維持」や「復興支援」が重要になってきているという点です。今回政府が提出している「補 給支援活動特措法」(テロ新法)が、本当の意味での“国際貢献”に成るのか、真剣に考えなければ ならない時です。
アフガニスタンで40年に亘ってボランティア活動を実践している中村哲医師は「軍服でアフガンに平和は訪れない」と言っています。
